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第62巻 第1号(2022年6月発行)
特集 価値創造に向けたDXの挑戦

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表紙デザイン

東北芸術工科大学 デザイン工学部 グラフィックデザイン学科
髙橋 葉月 氏

東北芸術工科大学 デザイン工学部 グラフィックデザイン学科 髙橋 葉月 氏 私たちの生活は,IT技術が進歩し浸透することで今よりもさらに良いものへと移り変わります. IHIの様々な技術を糸電話に見立て,それらの糸がはりめぐらされることでさまざまな場所や人がつながっていく社会を表現しました.
IHIは東北芸術工科大学(TUAD)と締結したビジネスパートナー協定に基づき,IHI&TUAD産学共創プロジェクトを進めております.

巻頭言

巻頭言

特集「価値創造に向けたDXの挑戦」発刊によせて

  • 常務執行役員 高度情報マネジメント統括本部長
  • 小宮義則

特集 価値創造に向けたDXの挑戦

寄稿

人工知能技術の業務での活用方法について -説明できるAI(XAI)から共に進化するAI(CAI)へ-

  • 横浜国立大学 大学院環境情報研究院 教授
  • 長尾智晴

特集記事 記事1

コンプレッサーを“簡単に”,“きっちり”運用できる! ターボコンプレッサーの稼働状況を見える化するリモートモニタリングサービス

  • 株式会社IHI回転機械エンジニアリング

汎用ターボコンプレッサーの稼働状況をいつでも,どこでも,簡単に遠隔監視できるサービスを紹介する.このサービスでは,機械の稼働状況をWebブラウザ上のグラフなどで可視化できるほか,保存されたデータを分析することで,省エネ運用の提案,適切なメンテナンスの実施,トラブル発生時の迅速な対応の支援ができる.

特集記事 記事2

DXを支えるツール展開と社内データアナリスト育成 デジタルトランスフォーメーションに向けたデータ活用環境の展開

  • 株式会社IHI

IHIグループでは,お客さまに適した価値を迅速に創出するために,データ活用を容易にするマイクロサービスの整備・開発と,データを分析し価値に変える人材の育成を推進している.

特集記事 記事3

交通流データを活用して持続可能なモビリティ社会を実現 IHIのLiDAR技術で生成した交通流データによって,安全・安心なモビリティ社会の早期実現に貢献します

  • 株式会社IHI

MaaS(Mobility as a Service)やCASE(Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)といったトレンドに代表される新たなモビリティ社会が到来しようとしている.三次元レーザレーダで交通安全に貢献してきたIHIが思い描く近未来のモビリティ社会の実現に向けた取り組みを紹介する.

特集記事 記事4

デジタル作業指示システムによる製造現場におけるDXへの挑戦 製造現場におけるデータ共有化の実現

  • 株式会社IHI

DXを製造現場に導入することは意外に難しい.必要な機材や利用するデジタル情報を整えるために,少なくない手間が生じるからである.今回,できることから始めようの掛け声のもと,デジタル作業指示システムと作業者自身が構築したデジタル化データを利用した製造現場でのDXへの取り組み活動とその成果について紹介する.

記事

記事1 我が社のいち押し製品・技術

物資輸送のラストワンマイル ドローンによる重量物の長距離輸送を可能にするi-Gryphon®のハイブリッドシステム

  • 株式会社IHIエアロスペース

株式会社IHIエアロスペースは,電池をエネルギー源とする電動マルチコプターでは実現困難だった,長時間滞空と重量物保持を達成するエンジン・電動のハイブリッドシステム搭載のドローンを開発している.

記事2 こんなIHIが面白い

火力発電の稼働率アップをかなえる効率的な溶接技術 炉内足場レスを可能にするボイラ炉壁管レーザー溶接工法

  • 株式会社IHI

火力発電用ボイラ定期検査では,溶接での炉壁管交換を行う際に炉内足場が必要であり,敷設に関わる工期短縮が業界における課題である.IHIグループでは独自のレーザー溶接技術を開発し,炉内足場レス化による工期短縮に挑戦している.

論文

技術論文 論文1

コンクリートのひび割れを考慮した道路橋床版の構造性能の解析評価

  • 吉田有希,竹嶋夏海,聶 菁,木作友亮,岡田誠司

国内には,老朽化した鉄筋コンクリート製の道路橋床版(RC床版)が数多く供用されている.これらのRC床版の補修・交換を行う際に優先順位を決定できる指標があれば,限られた維持管理費や更新費を有効に活用できる.現在供用されているRC床版の耐荷力や破壊過程といった構造性能を評価する技術は,優先順位を決定する指標の一つになる.老朽化したRC床版の性能評価には,ひび割れの影響を適切に考慮できる非線形解析が用いられる.そこでIHIグループでは,既往のさまざまな載荷試験を非線形解析で再現し,現在供用されているRC床版の構造性能を評価できることを確認した.その結果,補修・交換を行う優先順位を決定する指標を導く技術として,非線形解析が有効であることを示した.

技術論文 論文2

カーボンニュートラルの実現に貢献する燃料電池向け電動ターボチャージャの開発

  • 林 克憲,金田真一,池谷信之,大東祐一,北村和浩

カーボンニュートラルの実現に向け,燃料電池車(FCV)をはじめとした燃料電池システムの活用が進んでいる.株式会社IHIでは,さまざまな燃料電池システムの性能・コスト・信頼性要求に対応するため,高効率な燃料電池向け電動ターボチャージャ(ETC)の開発を進めている.燃料電池システムの効率向上のほか,今後の生産台数拡大に対応するべく,大量生産を見越した生産性向上にも取り組んでいる.本稿では,IHIの新機種であるETC-Mの強みと燃料電池システムに与えるメリット,そしてそれを支える要素技術を紹介する.