
巻頭言
- 株式会社IHI
- 代表取締役社長 最高経営執行責任者
- 釡和明
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巻頭言
発刊に寄せて
夢の宇宙へ、はるかなる挑戦の幕開け 国産ロケットエンジンと宇宙実験施設
まだ宇宙が遠い夢であった時代、IHIは宇宙開発事業に参加し、日本が世界の技術レベルに到達する原動力となった。
宇宙へ行くためのロケットと、軌道上にとどまる宇宙実験施設。
これらニつの課題に挑んだ開発の歴史を追う。
受け継がれるジェットエンジン開発の魂 官民それぞれのエンジンの開花期
IHIが日本のジェットエンジンメーカのトップの座に就いて50年余。
なかでも大きな飛躍をみせたのは、2つの新型エンジンが誕生した1970年代、1980年代だ。
自衛隊機と民間航空機、それぞれを代表するロングセラーエンジンが生まれた時代を振り返ってみよう。
チームプレーで実現した超々臨界圧プラント 蒸気条件記録を塗り替えた高効率ボイラ
火力発電の歴史は、蒸気温度・圧力への挑戦の歴史だ。
世界各社が挑んできた蒸気温度の壁、これを大幅に塗り替える高効率ポイラを実用化し、
日本のスタンダードを確立したのはIHIが設計・製作した碧南3号ボイラだ。
その鍵を握っていたのは新材料の実用化であった。
多くの人々の努力と信念が実を結び、輝く成果が得られた道のりを当時の設計部隊のメンバが回想する。
原子力発電と共に歩んできた道のり BWRからABWRへの変遷
日本に原子力発電所が続々と誕生した1970年代以降、中枢にあたる原子炉をはじめ、
さまざまな機器を設計・製造してきたのがIHIだ。
BWRからABWRへと変遷する原子炉の歴史を、現場で目の当たりにしてきた技術者が語る。
総力で支えた2000kWクラスガスタービン改良の日々 IM270が苦境を乗り越えるまで
1990年代、IHIは発電容量2000kWクラスのガスタービン「IM270」を独自開発した。
いまや、このクラスの代表機種に成長したIM270だが、そのデビューは順風満帆とはいかなかった。
苦難の日々を乗り越えるまでの物語を、一人の技術者が語る。
メンブレン式LNG地下タンクと歩んだ40年 世界初のメンブレン式LNG地下タンク
低温液化ガス貯蔵タンクのパイオニアであるIHIが日本初の地上式LNG貯蔵タンクを建設したのは1969年。
そして翌1970年、さらなる偉業を達成した。
世界で初めて2mmの薄板ステンレスを使用して、LNG貯蔵タンクを地下に建設したのだ。
約40年の時をさかのぼり、メンブレン式LNG地下タンクの歴史を追った。
ベトナムで叶えた構梁エンジニアの夢 技術者のプライドを賭けた海外橋梁プロジェクト
国内外で歴史に残る長大橋を数多く設計・建設してきたIHI。
この橋梁のトップメーカで、「橋を造りたい」という希望を持って入社した男が、30年越しの念願を成就させた。
プライドを賭けて挑んだプロジェクトを振り返ってみよう。
命運を賭けたシールドマシンが東京湾の海底を貫く 世界初の大口径全自動セグメント組立てロボッ卜
大口径トンネル工事といえば、IHIのシールドマシン。
このゆるぎない名声は、東京湾アクアラインで築かれた。
この世界初の全自動セグメン卜組立てロボットと海底下の高性能シールドマシンに挑んだ、技術者たちの熱いドラマを振り返る。
製鉄の歴史を変えた二つの機械 高炉と新型圧延設備を追求する日々
世界に羽ばたくプロセス用圧縮機 LNG BOGレシプロ圧縮機と酸素ターボ圧縮機の開発、改良の軌跡
世界初のLNG BOGレシプロ圧縮機開発から約40年、いまやIHIの生産プロセス用圧縮機は世界各国のプラントに欠かせない存在だ。
プラントの心臓部ともいえるプロセス用圧縮機の中で、世界をリードする超低温LNG BOGレシプ口圧縮機と酸素ターボ圧縮機、
IHIが誇るこれら2つの圧縮機の軌跡を追った。
苦難の日々を乗り越えて世界に飛躍したターボチャージャ 空前のターボブームを支えた技術
IHIのターボチャージャが、わずか数年間で生産数10倍以上という急成長を遂げ、一躍世界に名を馳せた時代。
ホンダのシティターボ発売やF1参戦、まさに日本の自動車産業の転機であった。
開発に総力をあげた技術者たちの熱い想いとともに、激動の時代を振り返る。
船を愛する男のVLCC開発物語 史上初の30万トンクラス・マラッカマックスVLCC
IHIの原点は、1853年の石川島造船所創業以来150年余の歴史を誇る造船事業だ。
なかでも1966年にIHIが世界で初めて建造したVLCC(大型原油タンカー)は、常に最先端を走り続けてきた代表的な船だ。
VLCCを愛し、最新鋭の設計に携わってきた一人の男の姿から、船を造ることの魅力に迫る。
安全性にこだわり抜いた新方式LNG船 SPB方式タンクと共に歩んだ道のり
遠洋を航海するタンカーのなかで、特に高い安全性が求められる船といえばLNG船だ。
超低温のLNG(液化天然ガス)を安全に効率よく大量輸送するタンク開発にIHIが総力をあげたのは1980年代。
そんな熱い時代を一人のエンジニアと共に振り返る。
IHI若手技術者 母校の先輩を訪ねて 考えて、考えて、考え抜く。 その“情熱”が、困難を打開する。
ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊先生は、自らを“実験屋"と呼ぶ徹底した現場主義者として知られ、
現在も、若い世代に充実した科学体験の機会を与えるべく尽力されている。
こうした先生の姿勢は、基礎的な研究を革新的な技術に発展させ、“ものづくり国家・日本"を支える責を負う企業の範とするところでもある。
「lHI技報」創刊70周年を記念し、技術開発本部の野瀬裕之が、若手技術者の立場から、
先生の科学にかける思いについてうかがい、また、貴重なアドバイスをいただいた。
お豆腐の話
技術者はハードルが高いほど楽しい
「技術」が実現する明るい未来
環境・プラント分野のこれから
世界に貢献する宇宙開発事業 GXロケットと「きぼう」の船外施設
地球にやさしい次世代型エンジン 環境負荷を低減したXF7とGEnx
自衛隊機と民間航空機、それぞれのジェットエンジンでロングセラーを生み出してきたIHI。
新世紀を迎えた今、新たなニーズに応える新型エンジンが誕生しようとしている。
航空機の環境負荷を低減するという世界的な課題に応えるのはIHIの技術だ。
酸素燃焼ボイラで火力発電の未来を担う CCSシステムでCO2削減! 世界に先駆け実プラントで一貫実証
オイルショックを機に石炭利用が進んできたが、現在、地球温暖化という新たな課題への対応に迫られている。
環境負荷を低減し、石炭を有効に利用するための発電技術の開発が佳境に入った。
IHIは「地球にやさしいポイラ」を目指す。
PWR方式の原子炉で世界に羽ばたく PWRもラインアップに加え世界進出に挑む
日本の原子力発電所が建設ラッシュを迎えた時代、IHIが設計・製作してきた原子炉はBWRとABWRだ。
世界が地球温暖化の問題に直面した今、IHIは新たにPWRも加えて世界に挑もうとしている。
ガスタービンで目指すクリーンな発電 世界に貢献するコージェネレーションシステム
地球にやさしい発電システムを追求し、独自技術によるガスターピンコージェネレーションの普及に成功した。
さらにその先、IHIが目指すガスターピンによる世界規模の貢献について紹介する。
グループの総合力で挑む新型インフルエンザワクチン製造プラント 動物細胞で作るバイオ医薬品
IHIがバイオ技術を研究していることを意外に思う人は多いだろう。
新型インフルエンザワクチンや癌の治療薬等の製造、国民の健康を守るべくIHIが総力をあげて取り組むバイオ医薬品プラントとはどのようなものなのだろうか?
新しい発想で実現した大型ガラス非接触搬送 空気浮上システムで低消費電力を実現
ものづくりの現場には、工場内や倉庫内で物を運ぶためのシステムが欠かせない。
そんな物流システムのパイオニアとして、数々の製造現場をバックアップしているのがIHIだ。
織細なハンドリングを要する大型ガラス基板の搬送装置を、さらに改良したIHIの最新技術を紹介する。
人と地球にやさしい新交通システムiMAX 新型APM-iMAX -未来に向けたコンセプト
東京お台場を巡る「ゆりかもめ」は、ビルの聞を縫うような細かいカーブを走り抜けたり、急勾配を上ったりできる。
これがAPMという新交通システムの特長だ。
クリーンで省エネ、無人運転が可能なAPMを、さらに次世代型に変身させたiMAXとは、どんな乗り物なのだろうか?
人にやさしいパーキングを目指して アメニティを追求した次世代型駐車場
読者が最もよく目にするIHI製品は立体駐車場だろう。
いま、IHIはアメニティという時代のニーズに応え、新しいかたちのパーキングを続々と誕生させている。
パーキングのトップメーカIHIが今最も力を入れている「人にやさしいパーキング」とは。
ドルフィンゲートが守る安全で美しい河川 自然環境に調和する水門
河川をせき止めて水位や流量をコントロールする水門は、我々の安全で便利な生活を陰ながら支えている。
その水門が、IHIの手でまったく新しい形に生まれ変わった。
ドルフィンゲー卜の魅力とは。
自動車の環境負荷低減に貢献するサーボプレス 大型サーボプレスが担う生産効率向上と省エネ
上下のスライドで金属板に圧力をかけ、金型の形状どおりに成形するのがプレス機だ。
従来からあるプレス機は機械式と呼ばれるものであるが、近年サーボプレスという新しいタイプのプレス機が注目されている。
多彩な機能で自動車業界の製造現場に新風を吹き込むIHIの大型サーボプレスを紹介する。
産業界を陰で支える自信作 新素材炉とPVD処理装置
ものづくりの工程には、素材や部品に高度な処理を施すさまざまな産業機械が必要だ。
一般にはあまり知られていないが、IHIは世界屈指の性能を誇る産業機械を数多く手がけている。
そのうち2つの自信作にスポットを当てた。
船の過給機が森を守る 新AT14形過給機で排気ガスをクリーンに
かつてのエンジンは燃料を大量消費し、有害な排気ガスを大量排出するものだった。
今求められているのは、省エネ型でクリーンなエンジン。
そのために欠かせないのが高性能な過給機だ。
今まさに進化を遂げようとしているIHIの舶用過給機を紹介しよう。
地球にやさしいターボをめざして 環境への貢献と未来への挑戦
1980年代、小型化・高性能化に成功したIHIのターボチャージャは、年間生産数40万台という大記録を打ち立てた。
乗用車の出力アップという役割を果たしたターボチャージャだが、未来に向けてどのような挑戦をしているのだろうか?
社会の安全と人命を守るレーザの眼 世界で唯一の三次元レーザレーダ方式
世界の海上輸送を支えるデッキクレーン 世界の港で活躍するIHIブランド
IHIのデッキクレーンが世界で大活躍しているのを知っているだろうか?
船上で貨物の積み下ろしをするその製品は、IHIによって長年性能を磨かれ、世界の海上輸送を支えてきた。
そんなデッキクレーンの現状と今後について紹介する。
社会のニーズに応えるコンテナ船 物流の信頼性、環境負荷低減に貢献する
電気推進CRP船で環境課題に応える 電気推進システムで駆動する二重反転プロペラ
これまでIHIが開発してきた船舶の多くは、大型のタンカーやコンテナ船、貨物船などの外航船だ。
しかし近年、国内輸送専門の内航船に電気推進システムを搭載するという新たな挑戦が始まった。
地球の未来に貢献する船、電気推進CRP船の魅力に迫る